恐ろしいフィナステリドの副作用

AGA治療薬の切り札として人気の高いフィナステリドですが、もともとは前立腺肥大の薬として開発されたもので、体内のホルモンバランスを崩す危険性があります。このために起きる副作用は、決して無視できるものではありません。
フィナステリドの副作用で最も知られているのは、性欲減退や勃起不全、無精子症や精子濃度の低下などです。これらの発生頻度は1~2%程度と低いのですが、ゼロではないことに注意が必要です。フィナステリドは男性ホルモン自体を減らす薬ではありませんが、ホルモンの代謝に影響を与えている可能性は考えられます。また副作用を心配しすぎて、心因性の勃起不全になっている場合もあるでしょう。
フィナステリドは肝臓で代謝されるため、肝機能に障害のある人は特に要注意です。体が異常にだるい等の症状が現れた場合は、ただちに服用を中止しなければなりません。また一般の薬と同じように、アレルギー症状を起こすこともあります。頻度不明ですが、じんましん・皮膚の痒み・血管浮腫などの症状も見られます。
こうした副作用は、フィナステリドの服用を中止すれば大抵は治まりますが、ときには薬をやめても治らないことがあります。これはポスト・フィナステリド症候群と呼ばれ、アメリカでは社会問題にもなっています。症状としては抑うつ状態のほか、乳房が痛んだり女性のように肥大したり、男性が乳がんになったという報告もあります。ただし因果関係は、はっきりとは認められていません。
胎児に悪影響を及ぼす危険もあるため、フィナステリドは妊娠中の女性には禁忌とされています。また服用中あるいは服用をやめてから1か月以上経たないうちは、献血をしてはならないとされています。

動物にフィナステリドは効く?

フィナステリドは男性型脱毛症に効果を発揮しますが、円形脱毛症や女性の薄毛には効果がないとされています。男性型脱毛症の原因となるDHTは、男性ホルモンのテストステロンが変化して生成されます。フィナステリドはテストステロンをDHTに変換する酵素の働きを阻害します。このような作用機序があるため、効き目があるのはテストステロンに関係した脱毛症だけになります。
動物も人間と同じように、ホルモンによって体の調節を行なっています。その中には、人間のテストステロンと似た構造を持ち、同じような働きをするホルモンがあります。一般に人間に近い動物ほど、ホルモンの働きも似ていると考えられます。動物にもDHTが原因となる男性型脱毛症が存在することは知られています。フィナステリドの動物実験では、ベニガオザルに投与したところ、発毛効果が確認されています。しかしハムスターやラット、ウサギなどには効き目がありませんでした。このことからも、ある程度人間に近い動物の脱毛症には、フィナステリドが効くと言えるでしょう。
フィナステリドは元来、前立腺肥大の治療薬です。犬の脱毛症に前立腺肥大の薬を飲ませると、半数以上で脱毛が改善されたという報告もあります。だからといって、抜け毛の多いペットにフィナステリドを飲ませることは勧められません。フィナステリドはあくまで人間の薬であり、体の大きさが異なれば用法・用量も変わりますし、人間に対してさえ少なからぬ副作用の可能性が示唆されています。もちろん動物実験を重ねて開発された薬ですが、どこまで安全かは必ずしも保証の限りではありません。ペットの脱毛予防については、今後の研究を待つべきでしょう。

フィナステリドが効かない薄毛

フィナステリドとは、男性型脱毛症の治療に使用される内服薬です。元々は、前立腺疾患の治療のために開発された成分で、男性ホルモンと特定酵素に働きかける作用を持っています。この男性ホルモンと特定酵素は、実は男性型脱毛症の原因のひとつでもあります。毛母細胞や毛乳頭にある男性ホルモン受容体に男性ホルモンが入り込むと、そこに存在する特定酵素と結合します。すると男性ホルモンは、より強い力を持つ男性ホルモンに変換されてしまい、その作用によって脱毛が進行すると言うのがそのメカニズムです。ですから、これを原因とする男性型脱毛症に対してはフィナステリドは効力を発揮します。しかし、このメカニズムを原因としない男性型脱毛症やそれ以外の脱毛や薄毛は、フィナステリドが効かないと言えます。毛母細胞などにある男性ホルモン受容体は、遺伝によるところが大きいとされています。ですから、遺伝によってその受容体がない、けれど男性型脱毛症が発症していると言う場合は、たとえば頭皮の血行不良や、そのことによって毛母細胞から放出される成長因子の量の減少などが挙げられます。この場合、それらはフィナステリドの効力が関係しない要因なので、フィナステリドが効かない薄毛と言うことができます。また脱毛や薄毛は、男性型脱毛症に限ったものだけではありません。抗がん剤などの服用による薬害性脱毛、また頭皮の炎症や乾燥を原因とする脱毛、更には強いストレスによって発症する円形の脱毛症など、原因や症状は多岐にわたります。しかしこのいずれも、やはりフィナステリドの効力が及ぶ範囲外の要因を原因とする脱毛、薄毛ですからフィナステリドは効かない症状です。脱毛や薄毛の原因は、素人が判断するのはなかなか難しいです。特に男性の方は、薄毛が発生したからと言って安易にフィナステリドを飲むようなことは避け、きちんと医療機関を受診することが求められます。

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